冬枯れの、曇り空は鈍く
灰色の景色を、雪踏む足音三つ。
途切れた言葉の先は、忘れてしまった。
なにか、とりとめもなく、寂しい物語が
凍えた湖の空に ぽかりと漂っている。

そして、君は何も言わずに
ただ雪の、天上の一滴が
ぬくぬくと着込んでいるはずの その首筋に、
そっと 滑り込んだ。

「ぅひいっ」

「…… "ぅひいっ " て」
「そんなコト言ってません」
「ぅひいって言った」
「言ってません」
「良いんだよ。 だって私は、」

「君のその、間の抜けたところを、とても愛しているんだ」


何それキモい、と忍び笑って
灰色の景色を、雪踏む足音三つ。




















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昼ごはん食べた後、話しながらぷらぷら歩いていたら
意外と遠くまで来ちゃったような。
一言も喋ってない人いますけど、ちゃんと山羊もいるよ!






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