誓って言えば、友達なんかじゃありませんでした。
指一本触れてないし、ずっと口もきいてなかったし。
(そりゃ一度ぐらいはその場のノリで色々と)
(したかもしれないけど、そんなのみんな同じコト)
面倒な奴だと思われてるぐらいには、自信あるんです、お互いに。
ああ、だから、ホントに。
友達じゃありませんでした。

けれど、その夜。
うとうと眠る枕の、その横に。
わざわざやって来たもんだから。

「最後に抱いてほしくなった? シュラ君」

少しふざけただけなのに、首でもばっさり落とす目付きで見下ろされ、
(それも実際、悪くないけれど)
逆に今、抱かれているんだから。
全くわからない。
笑おうとして開けた喉から、随分イイ声が出る。
揺さぶられて頭ん中がとろっとろに眩んでくる。
バカみたいに熱を孕んだ細胞の一つ一つ、蜜の針に麻痺するようで
指で、掌で、辿る。 その指を、腕を、首を
舐めて、かじって、しゃぶって
重さまで全部 憶えるぐらい。
こいつ、こんな顔する奴だっけ? とか
憶えきれないコト色々
網膜を伝い落ちる、後から 後から ああ

もしかして これ、アレかしら?

舌が笑ってイイ声しか出ない、はは。
続きは明日、地獄でまた。
























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十二宮編の最後の夜というのは、妄想の尽きることがないのです。







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