その後の盟。
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師匠は忙しい人だから、いつも俺に付き合ってくれるわけじゃなくて。
突然帰ってきたと思ったら、一ヶ月も戻ってこなかったこともある。
そういう時、俺は一人でも修行できるように教えられてるし、
様子を見に来てくれる人もいるし。
俺はそれなりにやってる。
一人でいるのは平気なんだ。
そんなある日、唐突に師匠がシチリアに帰ってきた。
後ろに、びっくりするほど顔のキレーな人を連れて。
(前にもそういうことはあったけれど)
呆気に取られてる俺に、師匠は言った。
「ああ、これは 『パパ』 な」
それ何の暗号名ですか。どんなコードネームですか。
師匠の名前も人間じゃないですけど御友達のもすごかったですけど
だからって、『パパ』なんてッ、そんなの!
……パパ、パパ、パパパ、パ……
じゃあ師匠が俺の御母様なんですね!
「んなわけねーだろバカ」
いたいけな子供の顔を足蹴にできる容赦なさが、
やっぱり俺の師匠だと思った。
その日は師匠が鍛錬を見てくれて、パパは何だかニコニコ笑ってて、
日が暮れて三人で夕飯食べた。
昨日よりずっと美味しかった。
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順応力に溢れる盟ちゃん11歳。
教育の賜物です。
……すんません、アホな子にして。
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