第五回その3 * 緋咲薫 *


横須賀麓沙亜鵺の笑顔が素敵な十一代目。
鉄のプレートとボルトの入った左拳で一撃伝説を邁進中。
しかし、健康のためにもそんなもん使わないでいただきたい。

単車はZ400FX(チェリーピンク)で、外道の秀人くんとおそろい。
でも小説3巻ではZ500Bのエンジンにまるごと乗せ替えていた。
その理由は、バルブとかピストンいじるのが趣味じゃないから。
趣味じゃないから、趣味じゃないからって……。
とりあえず、他の人とはちょっぴり感覚が違うのかもしれない。
ついでに、チェリーピンクの塗装は先代頭の「岩崎」くん。
や、後輩に使われてる先パイですね。可愛がってますか?

対立していたのはとにかく外道。
他は、風神雷神、美麗、爆音小僧……ぐらい? しかしどれもそう長引かなかったような。
とりあえず再びもめることはなさそう。
チームとして外道以外とあまり対立していないのは、頭が一人でふらっと出ていくからかもしれない。

そんな彼は潔癖症の気があるらしく(小説4巻)、一度人を嫌いになるともうダメらしい。
そのせいか作中ではイライラしていることが本当に多かった気がする。
反面、好きな人間には結構なついてくれる、とかいったらどうしよう、楽しいです。

で。
第五回ラストは緋咲さんなわけですが、彼を語る上で欠かせないのが「秀人クン」ですね。
なんだかもう面白いくらいに秀人くんが嫌いで、口を開けば「外道」か「秀人」くん。
もうね、そんなに嫌いかと、気になるのかと問い詰めたい。
が、しかし。
私は秀人×緋咲だったりしますが。はっはっは。

一応時間軸に沿って二人を見ていきますと、まずは小説2巻ですね。
初めて緋咲さんが秀人くんに会う記念すべき話があります。
緋咲さんは、初対面から秀人くんを自分の「敵」だと認識してくれてましたが、流石!
それは彼にとってはこの上なく必然で、「千年の昔からの約束を語ろうとしているかのよう」でした。
……萌え。
要因は秀人くんのやんちゃっぷりと、同じくFXに乗ってることなどでしょうか。
しかしだね、ほんの初対面ではまだそんなに秀人くんを「嫌い」ではなかったと信じたいんですよ。
敵であると認識するのと、嫌うことはまた違う次元じゃないですかね。

で、今度は初対面時の秀人くん側の印象なんですけど。
これがまた ? なんですよね。
秀人くんが麓沙亜鵺を縦に突っ切るシーン、好きです。鬼と言いたくなるほど男前です。
や、でもキレちゃうと個人的には武丸先生より恐ろしく思えてしまいますけど。
とにかく、登場時の秀人くんの行動は喧嘩売ってるようなもんなんですが。
ただ、台詞見ると……少なくともすぐに喧嘩しようとする気はないような。
まだ様子見なのか、それとも遊びたいだけなのか。
マンガのほうだと初対面から喧嘩腰のときが多いので、ちょっとアレですね。
萌えませんか?
あと何気に秀人くんのほうでも緋咲さんをちゃんと認識しているあたりがツボです。

もしもこの初対面だけなら、話はまだ平和的な気がしますけど、
結局相賀と土屋のおかげで緋咲さんの秀人くんへの印象はガタ落ちするわけですね。
彼が秀人くんを弱いものいじめヤローと評するのは、偶然による誤解のせいですが、
挙句左拳も壊されるんで、誤解だろうが何だろうがどうでもいいほど秀人くんが嫌いになってました。
おめでとう。
ところで、彼の左拳を壊したことに対して秀人くんがどのように思ってるかが気になるんですが、
でもねー、すっかりキレてましたからね、こん時の秀人くん。
そこらへんのこととか覚えてるんですかね?
天然もの男前な秀人くんはキレると、「逃げて! 超逃げて!!」状態になりますが、
思えばそこまで彼をキレさせたのが全部緋咲さん絡みなあたり、感慨深いですね。


マンガのほうで最初に緋咲さんが出たのは7巻でした。
いや、実際何しに出てきたんだかよくわからんわけですが。
ところで、この時の彼と原作後半の彼を比較すると、ちょっと違うなあと思えます。
たとえば、p72、73あたりの「はいつくばった弱ェー奴を追いこむシュミはねーからよ・・・・」とか。
まあ、なんというか、随分真っ当だなあと。
確かに、GTOの二人組や拓への対応はそれなりにソフトなんだと思います。
あくまでそれなりに、他と比較して。
だからなのか、ここらへんの物言いや態度を見てると龍也さんを思い出しますよ。
しかしね
10巻の、素晴らしい笑顔の彼を見ると、絶対に7巻時より性格悪くなってる気がします。
確かに、はいつくばってる人間を追いこむことはしてませんけどね、それは
1)そんな必要がない。大抵一撃で終わるから。
2)一撃で終わらない場合は、相手がはいつくばれないように殴ってる。
3)はいつくばってる人間まで相手にするのは、めんどくさい。
とかそんな理由じゃありませんかね。
いや、うん、でもね、好きだ。

そういえば、顔に血がつくとキレるって設定がありましたけど、ヒロキヨが来たらすぐに戻ったみたいだし、
武丸先生みたいに何も分からなくほどキレることはあまりないのかもしれません。
その後の巻でも顔に血がついてることは多かったけれど、普通でしたし。
寧ろ秀人くんのほうが……ごにょごにょ
つーか、いつも素敵な笑顔なんでキレてるのかキレてないのか分かりません。

そう、重要なのは彼が笑顔であることです。
10巻で、カズくんとジュンちゃんを殴ってるときの笑顔はもうびっくりするほどですよ!
この時は既に返り血ついてますけど、7巻時と比べると余裕ですね、色々。
やっぱりキレてない気がします。
ところで、実は10巻で一番好きなカットは、ジュンちゃんに一発いれられた瞬間の顔です。なんか好き。
ちなみに7巻は、パトカーの数が意外に多くてちょっとびっくりしてる顔。
こういう何気なく外したカットにどきどきしてますよ……。

で。
10巻を布石にし、ようやく11巻で緋咲さんと秀人くんはまた会うわけですが!
素敵な笑顔だ……とっても楽しそうだ……。
この巻の緋咲さん、結構やってることが酷くて、秀人くん嫌いっぷりがよく表れていますね。
さてさて、秀人くんが来る前に外道は緋咲さん一人にやられてしまうわけですが。
何なんですかね。
秀人くんがそこにいなかったことが、そんなに腹立たしかったんですかね。
返り血もあまりなく、しかもノーダメみたいなんで、本当に外道一人あたり一撃の計算でしょうか。
そうすると、頭に血が昇ってるとはいえほぼ同じ条件で、
秀人くんが麓沙亜鵺相手に早々ボロボロになってるから 緋咲>秀人と思えなくもない。
けどね! 違うのよ! 秀人くんはボロボロだけどボロボロじゃないのよ!
だってこの人、頭から血ぃダラダラ流しても腹刺されても、動くんだよ!
おかしいよ! 耐久値が絶対に変だよ!
比較対象として緋咲さんを例に挙げると、腹を刺されたときは本当に死にそうになっていた。
しかしあれは来栖くんのアイスピックだから、妙な呪いでもかかっていたのかもしれない。
11巻から、二人の喧嘩について思うことをまとめると
1)喧嘩のやりかたが違ってそう。
  緋咲さんは相手の攻撃を捌くなり躱すなりしてカウンターで一撃粉砕。
  秀人くんは耐久値がバカ高なんで、色々お構いなし。
2)秀人くんのほうが絶対に耐久値が高い。
3)二人とも容赦ない。
こんな感じですかね。
ついでにいうと、緋咲さんはかなり無茶な体勢からでも蹴りを出してくるあたり、性格も出てると思います。
正直、この二人のどっちが強いかに興味ないですが、秀人くんのほうがキレる分、性質が悪いですかね。

にしても。
11巻は萌え! も普通に多いんです。
緋咲さんは普段が素敵にえらそーな笑顔なだけに、
たとえば67P右下の、秀人くんに殴られて俯いてる顔とか、83Pの足首掴まれてびっくりしてる顔とか、
大変貴重。
可愛い、可愛いよ……! ありがとう! 秀人くんッ
でも88−89Pの台詞「・・・・楽しくていーよな? こーゆーのはよ・・・・そーだろ? 秀人クン・・・・」とか、
凶悪に楽しそうな緋咲さんも好き。
そして秀人くんは相変わらず男前なわけだけれど、↑の台詞への返事とか、
104Pで目の焦点が無くなってるとか、107Pの笑顔とか、125Pの「・・・・緋咲・・・・」とか、美味しい。
何が美味しいって、秀緋的には大変美味しいように思われる。
少なくともこのときは、秀人くんの目には緋咲さんしか映ってないから。

11巻での二人のタイマンを念頭に置いて23巻とか24巻見ると、吼えたくなる。
だって仲良い! 仲良いんだもん! 君たちに何があったんだ!
それもこれも秀人くんが男前すぎるからだ……。

23巻、緋咲さんは殆ど来栖くんに刺されるために出てきてくれますが。
緋咲さんが刺された後、秀人くんが怒ったのは何故ですか?
1)いきなりアイスピックで刺すという遣り方が気に入らないから。
2)刺されたのが緋咲さんだから。
……あー、後者を推したいなあ!
この場面といい、緋咲さんを病院に連れていこうとするあたり、鬼のように男前!

それに対しての緋咲さんですけれど。
23巻153P「心配いらねーよ? 秀人ぉ・・・・」は、自分の心配はいらないと言ってるわけじゃないよねと思いつつ、
なんだかニヤニヤしたくなる。
あと24巻の「誰に聞ーてやがんだ!? バカヤロウが!?」 もうびっくりするほど可愛い。
血ぃだらだら流してるくせにその口のきき方はなんですか。
ちなみにここで秀人くんのことを「バカヤロウ」呼ばわりしてるくせに、
自分が「バカ」と言われると本当に怒っていた。なんて可愛いんだ!
もうそのまま秀人くんに(病院へ)お持ち帰りされても笑って見送りたい気分です。
が、しかし。
おそろしくプライドが高そうなので、死にそうになりながらも秀人くんの手を払ってほしい気もする。
その態度に軽く怒った秀人くんに無理矢理連れていかれても、楽しい。
ああ、妄想し放題ですね……。

ここらへんの絡みがあったから、27巻の最終話で一緒に出てきたんでしょうか。
緋咲さんの場合はあれ以外で出しようがないって感じですけど。
出てきた時から既に血塗れだったあたり、二人でタイマンでもしてたんでしょうか。
だって雑魚相手だとあんな風にならんし、少なくとも緋咲さんは。
で、問題の台詞「踊ろーぜェ! 秀人ぉ!!」ですけど。
あれ、僕はそんなに好意的にとってないんですよ。
意訳すると『みんなぶっ潰してやるよ! てめぇごとなッ』くらいかと。
テンションやばめに高くなってるからあんな台詞になったと思ってます。
だって、いきなりそんなに仲良しになられても、心の準備ってもんが!
物事には順序というものがありまして、仲良しになるためにはそれなりのコミュニケーションってものが……
あったんですか!?


……そんなこんなで、やっぱりこのサイトでは秀人×緋咲なわけです。
基本は俺様×俺様。或いは男前×誘い受け。
互いにとって相手は「天敵」で、誰よりも何よりも神経に直接響いてくる。
それは喧嘩でも、そうでなくても同じ。だから強烈に惹かれるところがある。
……こんな感じですかね?
一緒にいても相手の隙をつくことを忘れない、そんなある意味どきどきする関係。
プライドの高い緋咲さんが、嫌っている秀人くんと一緒にいるためには、罵詈雑言が不可欠。
秀人くんはそこらへんも分かっていて、軽ーく受け流してほしい。
でもたまに躱しきれなくてキレちゃっても良し。

緋咲さんは、秀人くんの男前なところが割と嫌いじゃない。
でも絶対そんなことは言わない。言えと言われたら、それは羞恥プレイ。

秀人くんは、緋咲さんのプライド高いところとか、たまにちょっとおバカなところとか、
自分を見るときの目つきとか、結構好き。でも言わない。
言わなくても面白がってるのが態度に出るから。

普通に喧嘩するくせに、きっとメルアドも知ってる。
一昨日喧嘩したはずなのに、緋咲さんのほうが秀人くんちに来て、ごはん食べさせてもらったり、
成り行きでやっちゃったり。
それも全て彼にとってはいやがらせの一環とか言われたら、堪らん。

そんなんだから一般に浮気と言われているものを、とってもナチュラルにやる。
で、その足で秀人くんちに行く。そして怒られる。でもまた繰り返す。
学習する気はないらしい。
たぶん秀人くんのことをセフレとしか思ってない。でも本当は違う。
5分間に3回は秀人くんに向かって「バカ」と言うが、秀人くんちでまったりするのは割と好き。
でも言わない。
秀人くんの作ってくれるごはんが割と好き。
それはたまーに言う。
気持ちの良いことは結構好き。でもものすごく相手を選り好みする。
そして何だか色々うまい。


ぐだぐだと妄想が続くので、今日はこのへんで。
(04年10月10日)


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