たいとる : 『ポッキーゲーム』
ながさ :短い。
だいたいどのあたり :アニメ『THE BATMAN』シーズン5。
どんなおはなし :蝙蝠・GL・フラッシュがポッキーゲームについて考察してみた。
           関係ありませんが、ここの管理人はおハルさんの声が好きです。(英語版)
           CNでまた放送すればいいのに!




++++++++++++++++++++++++++++++++++++++





1.



「ポッキーゲーム?」


と、小首を傾げた夜闇の騎士は
ハルからもらったチョコ菓子を一本摘んで、そっと中空に差し出した。

「それは、このことだろう」

一瞬、何かが二人の傍を駆け抜けた。
網膜に映った像が中枢神経に伝達されるよりも、速く
人の視覚を遥かに超えて

残影は真紅
雷電は黄金

ふわりと舞い上がった漆黒のケープは
やがて元通り大人しくなり
何事も 無かったように。
けれど、ブルースの指先には、短くなったポッキー。
柄だけ残してチョコレートの部分は、ぽきんと無くなっている。

「タイミングを間違えると指が千切れる」
「おまえ、今の 」
「あれもだいぶ減速はするが、一般市民が興味本位で試すのは感心しない。
 接触すればただの怪我では済まないからな。 ……だが、恐ろしい日だな、11月11日というのは」
「うん、何か違うからとりあえずあのバカ呼び戻せ」




++++++++++++++++++++++


黒:ポッキー以外でも可能だが、スティック状の物が適していると思う。
緑:おまえら無駄に能力使って何がしたいんだ。










2.



「ヒドイ! それじゃまるで俺が無差別に人のお菓子盗ってるみたいじゃないか!」
「違うのか」
「何それッ 俺だけまだトリックオアトリート!?
 さっきのはブルースがくれるって言ったからもらっただけだ!」
「言ってはいないが、やったのは確かだな」
「だろー?」

と、フラッシュが喋る間にも、ポッキーは魔法のように消えていくのである。
その隣で、ダークナイトは熱いほうじ茶をゆっくりと飲む。
ちなみに。
ポッキーはそもそもハルが職場でもらったもので、
ジャスティスリーグのおやつは、各自がそうやって好きなように持ち寄っている。
が、先刻の "赤いシャチの餌やりショー(素人はマネしないでねv)"は、ハルは初めて見たのであって、
二人ともいったいどこであれを覚えたのだろうと少し考える。
まったく至極どうでもいい。
そして、ポッキーは早くも最後の一本。

「ポッキーのいいところは、人と分けられるトコだねー。 チョコといちご交換できるし」
「結局どっちもおまえ一人で全部食ったけどな」
「えー?」

最後のポッキーを口にくわえたフラッシュは、初めてその事実に気付いたように、
隣にいるダークナイトを、本当? と覗き込む。
バットマンは、黙然とその顔を見返すと、ほうじ茶で指を温めたまま、
友人の口元から覗いている約10cmのポッキーを、
ぱくんと食べた。

「案外うまい」
「ほらー、ちゃんと半分こしただろー?」
「おまえら、ジョンに妙なこと教えないうちに二人ともそこに正座しろ、今すぐ」









+++++++++++++++++++++++++++++++++++

赤い子も黒い人も、特に何も考えてない。 ポッキーうまい。
三人だと緑がツッコミだよ




←もどる。